歯のひびを見つけて、治療すべきかどうかと悩んでいませんか? ひびの主な原因は「歯に強い力が加わっていること」です。従って、痛みなどの自覚症状がないからと、そのままにしておくと、徐々にひびが大きくなったり、ひびから歯の内部に細菌が侵入してしまいます。ここでは、ひびの原因とその対処法についてお伝えします。
1.ひびの原因
1-1歯ぎしりやくいしばりなどの強い噛む力
歯ぎしりやくいしばりは、睡眠時に行うことが多く、その力は体重の2倍程です。また、30分から1時間という長い時間、強い力がかかっていることもわかっています。その強い噛む力によってひびができるのです。
1-2悪い噛み合わせ
噛み合わせが悪いと、一部の歯にのみ強い力がかかってしまいます。従って、その歯にひびができやすくなります。
1-3虫歯の治療で歯を削ったことで、歯自体が薄く、弱くなる
虫歯の治療の際に、虫歯の進行が進んでいれば歯を削る量が多くなります。そうすると残せる歯質が小さくなったり、薄くなってしまい、噛む力に耐えられなくなり、ひびが入ったりします。
1-4転倒や打撲による強い力
子供や前歯が出ている場合に多いのですが、転んだりした際に大きな力が歯にかかることによって、ひびが入ります。歯の根までひびが入ってしまうことも多いです。
2.ひびの対処法
ひびが見つかっても、特に自覚症状がなければ、「このまま様子をみましょう」と歯医者から説明される場合が多いようです。
しかし、ひびができたということは、何らかの強い力がその歯に加わっていたわけです。そのまま放置して治るなんてことは決してありません。むしろ少しずつ悪化していきます。
例えば、下の写真のように3本のひびが合わさったところに虫歯ができ、大きな穴があいてしまったりします。
そこで、対策としては、歯に加わる強い力を取り除くことです。マウスピースを着けて歯に強い力が直接当たらないようにすることも一つの対処法です。また、かみ合わせが悪い場合には、根本的な対策としては、矯正治療により、かみ合わせを改善することです。
また、転んだり、打撲による強い力によるひびの場合、その歯を安静に保ち、しばらく様子を見る必要があります。しかし、歯の根の部分までひびが及んでしまうこともあります。その場合は、抜歯せざるを得ないことが多いです。
3.まとめ
ひびの放置は、悪化を招くことになりますので、すみやかに対処する必要があります。歯の突然の破折やひびが原因の虫歯はひびから入った細菌によって歯の内部で虫歯が進行するので、自分では気づかないととがあります。定期的にかかりつけ歯科医院でチェックしてもらうことをおすすめします。
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