矯正のゴムかけで大切な3つのルール

エラスティックホルダーの使い方

 矯正治療中に「今日からゴムをかけてください」と言われて、「えー何それ?」と戸惑っていませんか? 矯正治療の様々な段階で、患者さん自身にゴムをかけてもらい、歯を移動させることがあります。

 ここでは、そのゴムかけで守ってもらいたい3つの大切なポイントについて紹介します。矯正治療は患者さんの協力がないと上手く進みませんので、ゴムかけの重要性を理解していただき、矯正治療をスムーズに進めていただきたいと思います。

1.ゴムは1日20時間以上、毎日つける

 食事と歯磨きの時間以外は、ゴムをかけるようにすることが、大事です。歯の移動には、適切で持続的な力が必要です。例えば、5時間ゴムをかけて、そのあと、5時間かけないでいれば歯は元へ戻ってしまいます。

 また、ゴムは口の中でだ液にさらされているため、劣化して切れやすくなります。いつもスペアーのゴムを持ち歩き、切れたらすぐにつけ替えることも大事です。

2.指示された部位にのみゴムをかける

 初めてゴムかけをする時には、まず、どの部位にかけるかを説明します。そして、その場で、ゴムかけの練習をしてもらいます。練習してきちんとゴムかけができるようになったことを確認します。ゴムがかけにくい場合はエラスティックホルダーを使うと良いです。

エラスティックホルダーの使い方

 さらに、どの部位にゴムをかけるかのイラストを渡すようにしています。

顎間ゴムのかけ方

 

 次の予約までの数週間に、もし間違った部位にゴムをかけていた場合、予想外の歯の移動が行われてしまうことになり、治療が上手く進みません。どの部位にゴムをかけるのかは、とても重要です。

3.指示された力のゴムをかける

 ゴムはその大きさ(直径)によって、3.2mmから9.5mmまで5種類ほどあります。またその力は、2.5ozから6.0ozまで4種類ほどあります。歯の移動には大きな力が効果があるわけではなく、大き過ぎず、小さ過ぎない適切な力が必要です。そこで、いくつかのゴムの中から、ちょうどよいゴムを選んで、お渡しします。

 渡されたゴムをつけていただければ良いのですが、早く動かしたいからと、ゴムを二重にかけてしまったり、指示された力より大きな力のゴムをかけてしまう場合があるようです。力が強すぎると歯根が吸収してしまったり、かえって動きが悪くなることもありますので、必ず、指示された力のゴムをかけてください。

 

 

4.まとめ

 矯正治療におけるゴムかけは、患者さんにとって大変な作業かと思います。調整した直後は何もしなくても痛いのに、ゴムなんてかけられない!!と思っていることでしょう。また、前歯にゴムをかける場合は、見た目を気にして嫌がられることもあります。どうしてもゴムかけできない場合は、すみやかに担当医に相談して下さい。ゴムをかけないことで、治療が進まないばかりではなく、かえって悪い方へ後退してしまうこともあるのです。

 この3つのルールを守って、ゴムかけすれば治療はスムーズに進むと思います。ちょっと大変ですが、がんばってください。