朝起きたら、「口が開かない!!」びっくりしますよね。誰かに助けを求めたくても、上手くしゃべることもできません。そんな時に、取りあえず自分で口を開ける方法を紹介します。「口が開かなくなる」ということは、顎関節症が進行しているわけです。口が開けたから、もう大丈夫ということではありません。悪化させないためにやってはいけない事も紹介しますので、できるだけあごを安静にして、すみやかに歯科を受診してください。
1.口が開かなくなった時に自分で開ける方法
「突然、口が開かなくなった!」と言う方がいますが、よく話を聞くと、それまでにあごがカクカク、コキンなどの音を出していたり、食後にあごがだるかったり、痛みを感じるなどの自覚症状が長年に渡って続いていたようです。ほとんどの場合、両側のあごに問題があるのではなく、片方に問題があります。
まず、①問題がある方の耳の前の部分に3本指(人差し指、中指、薬指)を当て、あごを少し前方に出します。その後、②3本指であごの骨に力をかけながら、口を少しずつ開けていきます。突然、口が開かなくなった場合、じん帯に引っかかって、あごの動きが制限されていることが多いので、3本指で強めに押しながら、何回か①、②をやってみてください。一気に大きく開けることはできませんが、3本指で押した状態で、あごを前方に出しながら、開けていくと少しずつ口が開けられるようになります。
口が開けられたら、すぐに閉じてはいけません。ティッシュペーパーでもハンカチでもよいので、上下の歯の間にはさみ、口が少し開いている状態をキープします。
これで、顎関節症が治ったわけではありませんので、すみやかに歯科を受診してください。
2.「口が開かない」という状態になった時、やってはいけない事
口を開けられたとしても、顎関節症が治ったわけではありません。あごを安静にするように心がけてください。
①あくびなどで大きな口を開けてはいけません。
②硬い食べ物はあごに大きな負担がかかるので、避けてください。おすすめの軟らかい食べ物は、お粥、うどん、煮魚、焼魚、ヨーグルトなどです。
③頬杖はあごを横方向にずらしてしまうので、やめましょう。
3.まとめ
「口が開かない」原因は様々ですが、最も多いのは、噛み合わせの異常です。また、ストレスがあると睡眠時の歯ぎしりやくいしばりが強くなりやすく、あごの関節に無理な力が大きくかかってしまい、朝、起きた時に口が開かないという状態になってしまうのです。ここで紹介した方法で、口は開けられると思いますが、決して顎関節症が治ったわけではありません。そのまま放置すると、10年程かけて、じん帯が緩み、骨の変形なども起こってしまいます。こうなると口は開けられますが、噛み合わせを治しても、あごの関節を治すことはできません。「10年経って、いつの間にか治った」なんてありえません。もっとひどくなって、口が開けられてるだけです。勘違いしないでください。早期治療が大事です。
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