「歯が足りない」とは / そのときの3つの対処法

女性の歯が痛い

「歯が足りない」とは先天的に歯が欠如しているということです。ちょっとショックかもしれませんが、生まれつきですので、どうしようもありません。また、永久歯の先天的欠如は10人に1人にみられるもので、あまり珍しいことではないのです。ここでは、歯が足りない場合の3つの対処法について紹介しますので、参考にしてください。10歳頃になって、永久歯への交換が遅いと感じた場合は、歯科医院で相談してみてください。レントゲン写真を撮れば、先天的に欠如している歯があるかどうかはっきりさせることができます。早めに問題を把握し、対処すれば、大きな問題にはなりませんので、安心して下さい。

 

少女が歯を指さしている

1.「歯が足りない」とはどういうことでしょう

 「歯が足りない」ということは、生まれつき一部の歯がないということです。言い換えれば、「先天的欠如歯」です。乳歯の先天的欠如歯は100人に1人いませんので、珍しいです。1歳半検診や3歳児検診で見つけられることが多いです。

 ところが、永久歯の先天性欠如歯は、10人に1人に確認されており、あまり珍しいことではありません。また、歯の種類別では下顎の第二小臼歯と側切歯の欠如が多く、続いて上顎の第二小臼歯と側切歯が多いようです。

 

2.歯がたりない場合の3つの対処法

2-1.乳歯をできるだけ長くもたせる

 一般的に乳歯の先天的欠如は、特に治療はせずに様子をみます。一方、永久歯が先天的に欠如している場合は、乳歯が抜け替わらずに残っていることが多いです。このようなす乳歯はできるだけ長く残すようにします。虫歯にさえしなければ、中高年になっても乳歯がずっと使えていることも多いようです。

2-2.歯が足りない部分をブリッジ、部分入れ歯、インプラントなどで代用する

 乳歯は永久歯に比べ歯根が短く、一生、永久歯のように使うことは難しいです。また、虫歯にしてしまった場合は治療しても少しずつ劣化していきます。そこで、乳歯が抜け落ちた後に萌出してくる歯がない場合(歯が足りない場合)、歯と歯の間にスペースができてしまいます。そのスペースに向かって両隣の歯が倒れこんだり、動いてしまうことが多いので、そのスペースを放置せずに足りない歯を人工的に作る必要があります。足りない歯の大きさや部位は様々ですので、ブリッジや部分入れ歯が適応する場合もありますし、インプラントが適応の場合もあります。

歯が足りない部位にブリッジ

2-3.歯が足りないことが原因の歯並びや噛み合わせの不正を矯正治療する

 歯が足りないために生じてしまった歯並びや噛み合わせの不正を治すには矯正治療が行われます。歯が足りない部位は左右に同じようにある場合もありますが、片方だけの場合も多いです。そのような場合は、片方の噛み合わせが低くなってしまい、歯が足りない方へあごの位置がズレていく傾向があります。ですから、足りない歯があることがわかった場合は、すみやかに歯科で相談して下さい。成長過程であごの位置がズレてしまうと、顔のゆがみにつながります。また、足りない歯が何本もある場合は矯正とブリッジ、部分入れ歯、インプラントの併用が必要になります。

3.まとめ

 10歳頃になると、レントゲン写真で永久歯の先天的欠如歯があるかどうかがはっきりします。永久歯に生え代わる時期に片側のみが遅いと感じた場合は、放置せずに歯科で相談して下さい。たとえ足りない歯があっても、その歯の大きさや部位によって、対処法はさまざまです。10人に1人に起こっていることですので、あまり心配せずに計画的に対処していきましょう。

 

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